みそじる日記

みそじ系男子の日常を淡々と語ります。

FF転生こと“ファイナルファンタジー ロスト・ストレンジャー”紹介

 こんばんは。みそじる(しゃとろん)です。

 

 前回はグチグチと愚痴っぽい批判的な感想らしきものをぐだぐだトークしてしまったので、今日は最近読んで楽しかった作品でも紹介します。

 パッと浮かんだのが2つばかりあるんですが、転生繋がりということで今回はこちら。

 

f:id:misojirushato:20190709015656j:plain

http://seiga.nicovideo.jp/comic/28345?track=originalnews_170704

 

 FF転生こと、”ファイナルファンタジー ロスト・ストレンジャー”。

 FF30周年を記念してたオリジナルストーリーで、1話が公開されたときは各まとめサイトなどでまとめられ話題になっていた気がします。

 ・既刊4巻 以下続刊

あらすじ(という名の一話まとめ)

  ファイナルファンタジー(以下FF)が大好きで、“いつか自分でFFを作りたい”とい夢を描き、FFの制作会社(スクエアエニックス)に就職までした主人公・正吾。社内で一番FFが好きでFFに詳しいと自負している生粋のFFマニアであるけれど、勤続4年目の現在に至るまでFF関連の仕事は出来ておらず、「好きなだけじゃだめなのか」と夢を諦めかけていた。

 同じくスクエニに務める入社2年目の妹・夕子は、そんな正吾と同じくFFを作りたいと夢見る若手営業。明るく前向きで、今でも夢が叶うと信じている夕子に励まされ、同じ夢を見る者同士頑張ろうと気合を入れ直した、その帰り道――。

 暴走トラックに撥ねられて意識を失ってしまう正吾。目覚めたのは見知らぬ場所。目の前にはFFの中で見慣れた生き物“モーグリ”と、回復魔法【ケアル】を使う少女がいて……!?(ここまで異世界転生テンプレ感)

f:id:misojirushato:20190709030449j:plain

 見たことのある種族やモンスターたちが生きる世界。けれど種族名や特性は知っているのとはちょっと違っていて……。限りなくFFみたいな世界なのに、どのFF作品でもない世界観。そんな不思議な世界で、助けてくれた少女ら3人組と、同じくこの世界にやってきていた妹・夕子と一緒に、冒険者としての活動を始める――

 

f:id:misojirushato:20190709030521j:plain

妹・夕子と主人公を助けた冒険者3人組

 

 

f:id:misojirushato:20190709030641j:plain

バイタリティ溢れる妹

 観察と考察を得意とする正吾と、前向きさと行動力に溢れる夕子。未だ状況に戸惑い気味な兄の代わりに、夕子はテキパキと物事を進めていく。そんな夕子に触発されて、正吾も自分のやるべきことを見つけていた。

「わからないものは考えても仕方ない。だったらわかることを増やしていけばいい」

「よく観て、よく調べて、よく考えて、よく探して」

「この世界を知れば知るほど、目の前が広く明るくなっていくようで――」

 それはまるでFFを攻略している気分だった。自分で攻略本を作っていた子供の頃を思い出しながら、正吾はこの世界についての情報を、少しずつ、確実に集めていた。

 

 ある日、酒場に緊急依頼が舞い込んだ。見たこともないモンスターが現れた。そこに取り残された子供を助けてほしい。迷う間もなく立ち上がった5人は装備を整え、すぐさま現場へ急行する。f:id:misojirushato:20190709031104j:plain

 

 

f:id:misojirushato:20190709030807j:plain

 そこに現れたのは巨大なドラゴンだった。かつて3人組が挑み、逃げ帰ることしか出来なかった強大なモンスター。山奥に居座っていたためギルドに討伐依頼が出されており、未だに傷一つつけることがかなわないという絶対強者。

 素人兄妹が加わったところで勝ち目なんてまったくない、


 それでも夕子は――

f:id:misojirushato:20190709031713j:plain

 FF9の主人公ジタンの有名なセリフ。小さい頃、このセリフで兄に何度も救われたのだという夕子。

f:id:misojirushato:20190709034202j:plain

 

 

 「あたし、ひとっ走りあの子助けに行ってみるよ」

 

 町への救援要請と自身の援護を仲間に頼み、走り出す夕子。

 主人公の機転により隙を生み、間一髪、子供を救うことに成功! けれど――

 

 

f:id:misojirushato:20190709034656j:plain

 子供を助けることを優先した夕子は、そのままドラゴンの牙の餌食となってしまう。

 ほぼ即死だったろう……。仲間のセリフを耳にして錯乱する正吾。

 こんな現実かどうかもわからないFFの世界で、何をしているんだよと叫び――

 そして一つの可能性に思い至る。

 ここがFFの世界ならば。回復魔法が存在するゲームと同じような世界なら、当然“その魔法”も存在するのだと。

f:id:misojirushato:20190709034841j:plain

 

 蘇生魔法【レイズ】

 FFシリーズにおいて、戦闘不能状態から復活させることができる白魔法。

 幸いにしてパーティーの1人は白魔道士。彼女なら……もしくは彼女に使えなくとも、誰か使える人間を連れてくれば、夕子を救うことができる。

 

 ――一縷の望に縋る正吾につけられたのは、非情な現実だった。

 

f:id:misojirushato:20190709035844j:plain

f:id:misojirushato:20190709040230j:plain

f:id:misojirushato:20190709040243j:plain

 

 

感想

 これこれ、これですよ転生ものっていうのは!

 決して突出した能力があるわけじゃない主人公が、現代知識(この場合はゲームとしてのFF作品の知識)を活かして活躍していく王道ストーリー。

 主人公の中の常識と、異世界の常識。非情に似通っていて同じものだと錯覚しそうだけれど、不意に落とされる誤認の爆弾。 自分の信じていたものが根底から崩されていくカタルシス。それこそが異世界転生(転移)たる醍醐味じゃないでしょうか。

 

 1話はバッドエンドでしたけれど、ここからきっちりと巻き返します。1話の序盤も非情にコミカルでテンポよく進んでいましたし、この先も主人公は希望を持って冒険を続けます。もちろん夕子が都合よく生き返るとかではなくて。

 コミカルなシーンとシリアスな場面をきっちり同居させているのも本作の魅力かと思います。

 ただし随所にFF用語が頻発していますので(当たり前かもですが)、FFを全く知らない人は楽しめるかわかりません。そもそも興味持てないでしょうけれど。

 

 ニコニコで1話が無料公開されていますが、できれば1巻まるっと読んでもらいたいです。近所の本屋ではサンプル用に1巻まるっと公開されてましたので、そういったものを見かけられたときには、ぜひ手にとって欲しいです。

 

 おしまい!